
東アフリカでは黒人で生まれたはずなのに、肌が白いという理由で体を切断されるという恐ろしい事件が多発しています。
白い肌をもった人間は神聖化されているという。
こういった風習が残っているアフリカの一部ではいったい何が起こっているのか、謎に迫ってみます。
アルビノ狩りとは?
日本では白い生き物を神聖化する風習が古くからあります。
たとえば白い蛇。神の使いとされ信仰されている神社があるのはご存じだと思います。
ですが、アフリカでは白い人間つまり白い肌を持った人間を「神聖な力を持っている人」とされ崇められているという。
この病気で生まれた肌の白い人は「アルビノ」と呼ばれています。
アルビノとは、生まれつきメラニン色素が欠乏したため肌が白い状態で生まれた人のことです。遺伝性疾患であり、アフリカのタンザニアでは2000~4000人に1人の割合で発生するとのこと。視覚障害を伴う人もいるといいます。

画像:YOUTUBE
アフリカのアルビノの画像です。肌と頭髪に色素がないのが確認できます。
このアルビノで生まれてしまった人には残酷な運命が待っていました。
アフリカの一部では「アルビノの肉には魔術的な力があり幸運をもたらす」という迷信が残っています。
この迷信がある地域ではアルビノの肉を薬草などに混ぜて呪術に使われているという。
白い人肉は治療に最適であるため、アルビノの肉や臓器は闇のマーケットで高値で売られています。
また、体の一部を持ち歩くと富、幸運、愛がもたらされると信じられています。
この人肉を求めてアルビノが襲われ、体の一部を切断される「アルビノ狩り」という残酷な事件が古くから多発しています。
アルビノの割合が世界一のタンザニアでは殺人、強姦、人体切断、誘拐、が相次いで起きていて、これに限らず遺体が墓から掘り起こされることもあるといいます。
強姦事件が起きている理由は「アルビノと性行為をすることによってエイズが治る」という迷信からです。
全身が残っている遺体は7万5000ドル(日本円で約900万円)で買い取りされるほどアルビノの体は闇の集団の大きな収入源になっているという。

画像:YOUTUBE
被害に遭った女性の画像です。両腕が切断されていて、なんとも痛々しいです。
アルビノ狩りに関する事件
アルビノ狩りに関する実際に起きた事件を紹介します。
2015年1月、アフリカ南東部のマラウィで11歳の少女が男3人に誘拐されたが、運よくこの少女は逃げることに成功。犯人グループは体の一部と引き換えに6500ドルの報酬を受け取る予定だったという。驚くことに犯人の1人は少女の叔父でした。近親者による犯行だっということです。
2017年9月、アフリカ南東部モザンビークでアルビノの17歳の少年が殺害される事件が発生しました。残酷なことに遺体の頭は割られていて中の脳がとられていたという。さらに脚や腕の骨、毛髪がない状態でした。
このモザンビークでは2014年以降100件ほどのアルビノ狩りが発生しているとのこと。
2018年の5月に西アフリカのマリでアルビノの5歳の女児が頭部を切断された状態で見つかりました。
自宅の庭で寝ていたところ武装集団に襲われて誘拐されたとのこと。呪術に使用するために頭部を狙ったと考えられます。
2019年4月、アフリカ東部タンザニアでアルビノの遺体が掘り起こされる事件が発生。夜中に数人によって行われた犯行ですが犯人は捕まっていないとのこと。
日本でもアルビノは存在するのか
日本人とアルビノは無関係だと思われがちですが、日本人でもアルビノで生まれた人は存在します。
世界のアルビノの割合は2万人に1人と言われているので、これをもとに計算すると日本には6000人のアルビノがいると考えられています。(これに関する資料がないため推測になります)
確率はとても低いという事です。
アルビノと聞くと病気のイメージを浮かべてしまいますが、身体機能には特に問題ない人がほとんどであり、日常生活に支障はないとのこと。
中には視力にじゃっかんの障害がある人がいるそうです。