
1981年の3月から6月までに日本一の繁華街「歌舞伎町」のホテルにて3件の女性連続殺人事件が発生しました。
犯人は見つからず時効になったこの事件。
歌舞伎町という夜の街でいったい何が起こったのか。
謎を解明したいと思います。
事件の概要
歌舞伎町にて3件の女性連続殺人事件が発生したのは1981年です。
第一の事件は3月20日。
歌舞伎町のラブホテル「ニューエルスカイ」(現在は廃業)で、チェックアウトの時間が過ぎているのにフロントに来ない客を不審に思い、スタッフが部屋を開けたところ、首を絞められて殺されている女性が発見されました。
一緒に居た男性はすでに退室していて、部屋に残っていた名刺から被害者の女性は45歳のホステスと判明されました。
第二の事件は1ヵ月後の4月26日午後10時ごろ。
同じく歌舞伎町のラブホテル「コカパレス」で事件は起こります。
1時間前に男性客が先に退室するが、男が料金を払わないで出て行ったためスタッフが部屋を確認しに行ったところ、若い女性がパンストで首を絞められている状態で発見されました。
彼女の身元は最後までわかりませんでした。
第三の事件は6月14日、ホテル「東丘」で起こります。
午後6時半にチェックインしたカップルがいたのですが、またもや男性が先に退室。
スタッフが部屋に残っている女性を確認しに行ったところ、同じくパンストで首を絞められている状態で発見されます。
被害者は埼玉県川口市に住む17歳だということが判明しました。
彼女は高校を中退して新宿のディスコで夜遊びをしたり、シンナー、酒におぼれていたそうです。
事件当日、婚約者と2人で遊んでいましたが、午後4時半になって彼女が「家に帰る」と言い、別れたといいます。
事件はその2時間後に起きました。
3人の被害者からは薬物が検出される
3人の被害女性のを司法解剖したところ、3人の体内から薬物が検出されました。
ですが、注射痕はなかったため口から服用したと考えられています。
犯人がだまして飲ませたのか、それとも彼女らに薬物だという認識がすでにあったのか、謎のままです。
実際にラブホテルの元従業員に聞いた話ですが、カップルのチェックアウト後に部屋の掃除に行くと、テーブルに薬を飲んだ跡があることが多いそうです。
なぜラブホテルでは事件が多いのか
事件を検証した結果、犯人は同一犯だという可能性が浮かびましたが、残念なことにこの事件の真相はお蔵入りになりました。
旅行で宿泊するホテルや旅館などは交際関係のあるカップルや家族連れに使われますが、それに対してラブホテルは特殊です。
ナンパ、不倫、風俗関係者などによって使用することが多く、そこにはただの体の関係を求めている人たちばかりです。
つまり一時的な男と女の関係が多いということです。
付き合いのある恋人や知人なら簡単には殺せませんが、自分の身元も知られていないから犯人は彼女らを簡単に殺すことができたのでは?と思います。
また歌舞伎町という街が多種多様の人間が集まるところであり、夜の人口が多いです。
繁華街でもあるため、どこか危険な香りのする街であると言えます。
現場のホテルで火災が発生(被害者の怨念?)
2016年1月6日に「ホテルまつき」で火災が起き、63歳の女性が一酸化炭素中毒で亡くなりました。
実はこのホテル、この連続殺人事件の1軒だったという噂があります。
殺害された女性の怨念が火事を起こした!という都市伝説が広まります。
この噂は歌舞伎町住民やマスコミに流れましたが、真相はどうなのか?
答え:まったくのデマでした。
1981年の歌舞伎町の住宅地図を参照したところ、この火事の起こったホテルはまったく別だったことが判明します。
噂というのは何の根拠もなく広がっていくので恐ろしいです。