日本に存在した毒ガス製造島【大久野島】
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広島県竹原市から船で15分のところにある大久野島(おおくのじま)

野生のウサギと触れ合えるため、別名「ウサギの島」と呼ばれていますが、戦時中この島は地図から抹消されていました。

その理由は日本軍の毒ガス製造島だったからです。

今回は謎の大久野島について迫ってみたいと思います。

 

なぜ毒ガスの島なのか

1929年、この島では太平洋戦争で使用する毒ガス製造工場が設置されました。

当時この島には10名ほどの住民が住んでいましたが、軍事機密のため毒ガス製造が始まった時に強制的に退去させられます。

なぜこの島が選ばれたかというと、離島なため秘密が保たれること、何か事故が起こっても被害の影響が少ないこと、これが理由だと言われています。

 

画像:Wikipedia

大久野島の外観です。小さな島だということはわかります。

 

 

この工場の工員は国の徴兵と同じく16歳~17歳の男性が強制的に行かされた人と、募集で行った人もいます。

軍隊への召集命令を「赤紙」といいますが、それに対して「青紙」と呼ばれていたそうです。

つまり、青紙が自宅に届いた人は強制的に連れて行かれたということです。

応募した人は「科学を応用した兵器の製造」と聞かされていましたため、「お国のために」と喜んで志願しました。

 

毒ガス製造は国際条約で禁止されているので政府はこの島を地図から消します

地図から抹消して他国にバレないように秘密に行われていました。

 

1944年に中止されるまで製造は15年間続きます。

 

悲惨な現場だった

毒ガス製造に関係した工員は計6500人と言われています。

彼らは悲惨な運命でした。

製造していた毒ガスは、猛毒で皮膚がただれるイペリット、くしゃみが出るガス、催眠ガスなどでしたが、防毒マスクは完璧なものではなかったため工員らが被害に遭いました。

当時、勤労していた女子学生の証言によると、工員の顔が黒く焼けた色だった、声がガラガラだった、目が赤かった、血を吐いていたなど、明らかに毒ガスの影響を受けている模様だっといいます。(障害者、死者も出しました)

作業中に誤ってガスを噴出させてしまった時は喉が焼けるようだったといいます。

この環境に耐えられなくなり退職をお願いすると兵隊から殴られたという。

 

 

画像:Wikipedia

毒ガスの貯蔵庫として使われていた場所です。

 

 

敗戦後、毒ガス兵器を製造していたことを隠蔽しようとした陸軍は、兵器を地中に埋めたり焼いたりして処分されましたが、完全な処理ではなかったので今現在でも地中からはヒ素が検出されるそうです。

なので場所によっては立ち入り禁止になっています。

 

また多くの工員が呼吸器の癌、消化器の癌にかかりました。つまり後遺症が残ってしまったわけです。

当時の技術では毒ガスが漏れるのを防げなかったため、製造に関わり亡くなった人は3700人以上になるそうです。

 

このように国のために命をかけて働いた人たちの歴史を風化させてはいけないという願いから、昭和63年大久野島に毒ガス資料館が建てられました。

 

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毒ガスによる人体事件が行われていた

日本軍が開発した毒ガスによって人体実験が行われていました。

実験を行っていたのはかつて満州に存在した731部隊

実験台になったのは捕虜になった中国人やアメリカ人、ロシア人、地元の農民も対象になりました。

内容は残酷なもので、捕虜をガス室に閉じ込めて死に至るまでの過程を研究するというもの。

仮に死ななかった場合は銃殺されました。

さらには捕虜を集めて、空から毒ガスを撒いて死亡率を調べるというやり方もありました。

 

この毒ガス人体実験で600人ほどが亡くなったと言われています。

 

北坦村の毒ガス虐殺事件 (北坦村事件)

1942年5月27日、中国・河北省北坦村が日本軍によって襲撃されました。

その時に使用した兵器は、これも毒ガスです。

日本軍の攻撃から逃れるため、1200人の村民は坑道(地下に造られた通路)の中に隠れていましたが、日本軍は毒ガスを投入。

多くの人は死にましたが中毒死しなかった村民は銃殺、刺殺され、生き残った女性は強姦された後に殺されました

800人から1000人くらいの遺体が横たわっていたそうです。

 

毒ガス虐殺事件はこの北坦村事件だけでなく、中国では2000回以上毒ガス攻撃があったとのこと。

死傷者は9万4千人以上にのぼると言われています。

 

 

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